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地質調査DX2026.08.12

地質調査の報告書作成AIの選び方|導入前に確かめる6つの観点

報告書作成AIの比較で差が出るのは、何を読めるかと、読んだ結果をどう検証できるかです。デモで見落としやすい6つの観点を整理します。

地質調査の報告書作成AIを比べるとき、差が出るのは文章生成の巧拙ではありません。自社の案件でどこまで資料を読めるのか、そして読み取った結果を人が検証できる形になっているのか、この2点で使えるかどうかが決まります。ここでは、導入を検討するときに確かめておく観点を6つに整理しました。何がどこまで自動化できるかという前提は地質調査報告書作成AIとはにまとめています。

観点確かめること
読める資料の範囲柱状図だけか、室内土質試験の成果まで読めるか
複数孔の扱い1孔ずつの処理か、孔をまたいだ対比まで扱えるか
算出根拠地盤定数がどの式・どの指針で出たのか追えるか
様式への適合自社と発注者の様式・図表テンプレートに合わせられるか
検証のしやすさ読み取り誤りを見つける手段が用意されているか
データと説明責任入力データの扱いと、発注者へ示す内容が確認できるか

上の3つは案件が回るかどうかに直結し、下の3つは成果品として通るかどうかに関わります。

1. 柱状図以外の資料をどこまで読めるか

報告書の作成で手間がかかるのは、柱状図の転記だけではありません。室内土質試験の結果整理のように、試験機関から届いた成果を一覧表と図にまとめる作業も相応の時間を占めます。柱状図のN値だけを読む仕組みでは、この部分が手作業のまま残ります。デモを見るときは、自社で実際に扱っている試験成果のPDFを持ち込んで、そのまま通るかを確かめるのが早いです。

2. 複数の孔をまとめて扱えるか

1孔ずつの読み取りができても、報告書には敷地全体の地質解釈が必要です。孔をまたいで同じ層をつなぐ層序対比や、その結果を地質断面図にする工程が扱えるかどうかで、任せられる範囲が変わります。1孔単位の処理しかできない場合、孔数が増えるほど人の作業が比例して増えることになります。

3. 地盤定数の算出根拠が追えるか

N値から地盤定数を求める経験式は複数あり、拠る設計指針によって使う式も採用する値も変わります。値だけが出てくる仕組みでは、社内の照査でも発注者の質問にも答えられません。どの式を使い、どの土質区分で判断したのかが出力から辿れるかを確かめてください。指針を選べるか、案件ごとに切り替えられるかも実務では効いてきます。

4. 自社と発注者の様式に合わせられるか

報告書の様式は、発注者ごとに決まっていることが多く、社内でも標準図が定まっています。出力が固定の様式しか選べないと、体裁を整え直す作業が最後に残ります。既存の様式や図表テンプレートを登録して使い回せるか、出力が編集できる形式(WordやExcel)で出るかを確認しておくと、導入後の手戻りが減ります。報告書そのものの構成は地質調査報告書とはで整理しています。

5. 読み取りの誤りを見つける手段があるか

PDFの読み取りは、どの仕組みであっても100%にはなりません。重要なのは精度の数字そのものより、誤りを人が見つけられる作りになっているかです。読み取った値が原典のどこから来たのかを画面上で照合できるか、値の飛びや矛盾を自動で拾ってくれるかを見てください。技術者の確認を前提にした設計になっていない仕組みは、確認に元の作業と同じだけ時間がかかります。

6. データの扱いと、発注者への説明

業務データを外部のサービスに入れる以上、入力が学習に使われないこと、データが他社と混ざらないことを契約と設定の両面で確かめる必要があります。判断の手順は業務データを入れてよい生成AIの選び方に整理しました。

直轄業務では、生成AIを使って成果等をとりまとめる場合に、その使い方を着手時に発注者へ示すことが求められます。提出書類の項目と書き方は生成AI利活用計画書とはで扱っています。選定の段階で、計画書に書ける情報がベンダーから得られるかどうかも見ておくべき点です。使う基盤モデルや保存期間が開示されないと、この書類が埋まりません。

比較のときにやっておくこと

  • 自社の実案件のPDFを1件そのまま通してみる(きれいなサンプルでは差が出ない)
  • 従来の所要時間を先に記録しておき、同じ工程で比べる
  • 社内の照査担当に出力を見せ、確認にどれだけかかるかを聞く
  • 孔数が多い案件と少ない案件の両方で試す

導入の判断は、作文の見栄えではなく、確認を含めた合計時間で決まります。確認に時間がかかる出力は、作成が速くても現場では使われなくなります。

Q.報告書作成AIを比べるとき、最初に見るべき点はどこですか?
A.自社の案件で扱う資料をどこまで読めるかです。柱状図だけでなく室内土質試験の成果まで読めるか、複数の孔をまたいだ対比まで扱えるかで、手作業として残る範囲が変わります。
Q.読み取り精度はどのくらいあれば実務で使えますか?
A.数字だけでは判断できません。誤りを人が見つけられる作りかどうかが重要です。読み取った値を原典のPDFと照合できるか、値の矛盾を自動で拾えるかを確認してください。
Q.官公庁の業務でも使えますか?
A.使う場合は、着手時に生成AIの使い方を発注者へ示し、協議しておくことが求められます。実際の運用は当該業務の特記仕様書の記載と調査職員の指示によります。選定時点で、計画書に必要な情報が開示されるかを確かめておくと安全です。
Q.自社の報告書様式は使えますか?
A.様式や図表テンプレートを登録して使い回せるかを確認してください。固定の様式しか出力できない場合、体裁を整え直す作業が最後に残ります。

サファリテックの地質調査AI「CAMEL」は、この6つの観点を前提に作っています。柱状図と室内土質試験のPDFを読み取り(精度は概ね90%・原典と重ねた照合と異常値検出つき)、複数孔を標高で揃えた層序対比、算出根拠を併記した地盤定数、様式を登録できる報告書とExcelの出力までを一つの流れで扱えます。自社での検証では、報告書作成が約50時間から約35時間になりました。判断を伴う部分は技術者が確定する前提です。

Supervised by

監修:株式会社サファリテック 代表取締役 小林由快(北海道大学工学部卒。建設コンサルタント(日水コン)で土木設計・工事監理に従事した実務経験に基づき、内容を確認しています)

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CAMEL(地質調査サポートエージェント)

柱状図や土質試験のPDFを読み取り、N値の抽出から地盤定数の算出、報告書のドラフトと図表の作成までを支援するAIです。

  • 柱状図・土質試験PDFの読み取り(精度は概ね90%・技術者の確認が前提)
  • N値の換算と、地盤定数(γt・c・φ・E)の算出根拠つき出力
  • 報告書 第1〜5章のドラフトと、N値分布図・断面図・柱状図綴りの作図

自社での検証では、報告書作成が約50時間から約35時間になりました。

まだ相談する段階ではない方は、約1分の無料診断から。報告書作成のどの工程を圧縮できそうかがわかります。

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