地質調査報告書の作成でAIに任せられるのは、柱状図や室内土質試験の結果の整理、N値や地盤定数のとりまとめ、章立てと図表づくりといった定型作業です。地質の解釈、採用する値の判断、考察と最終確認は技術者の仕事として残ります。報告書そのものの構成や読み方は地質調査報告書とは、ボーリングデータ活用の全体像はボーリング調査のデータ化で扱っています。
報告書づくりはなぜ時間がかかるのか
散らばった情報を集める手間、専門知識が要る章立てと図表の作成、体裁の調整という負担が重なるためです。
- 柱状図・試験結果・地盤定数・考察と、情報が各所に散らばっていて集めるだけで手間がかかる
- 章立てや図表の作成に専門知識が要り、若手が着手しづらい
- 様式の使い回しや体裁の調整に追われ、見直しの時間が取りにくい
AIは第1〜5章のどこまでを作るのか
サファリテックの地質調査AI「CAMEL」は、柱状図・土質試験のPDFを読み取り、N値の整理と地盤定数の算出を行ったうえで、地質調査報告書の第1〜5章のドラフトをWordで作ります。N値分布図・断面図・柱状図綴りは作図して報告書に埋め込み、計画数量表・土質試験結果一覧表・地盤定数一覧表・N値集計表はExcelで出力します。詳しくはサービス資料をご覧ください。
ゼロから書くのではなく、AIが用意したドラフトを技術者が確認・修正する形になるので、とりまとめの時間を短くできます。自社の標準図を登録しておけば、どの報告書でも同じ図を使い回せ、体裁のばらつきも抑えられます。
技術者に残るのは何か
AIが受け持つのは、転記・換算・組版といった定型作業です。地質の解釈、地盤定数の妥当性の判断、成果物としての最終確認は技術者の役割です。CAMELは読み取った値を原典と突き合わせて補正でき、疑わしい値は要確認として表示するので、確認すべき箇所を絞って見直せます。
AIを使うとき、発注者に何を説明するか
報告書づくりで生成AIを何に使い、結果をどう確認するかを、業務の着手時に発注者へ示します。
令和8年7月29日付の国土交通省の通知(国技建管第3号・国技建調第2号)は、測量・土木関係建設コンサルタント業務とあわせて地質調査業務も対象とし、生成AIを用いて成果等をとりまとめる場合は、その使い方を着手時に発注者へ示すよう求めています。報告書作成にAIを使うなら、用途と確認の体制も含めて協議しておくと、成果品の段階で後戻りしません。記載項目と書き方は生成AI利活用計画書とはで整理しています。実際の運用は、当該業務の特記仕様書と調査職員の指示によります。
導入前に何を確かめるかは、報告書作成AIを比べるときの6つの観点にまとめました。地質調査AI「CAMEL」は、柱状図に加えて室内土質試験の成績表も読み取り、複数孔の層序対比と地盤定数の算出まで対応しています。
- Q.地質調査報告書のどこまでを自動で作成できますか?
- A.第1〜5章のWordドラフトと、N値分布図・断面図・柱状図綴りの作図、計画数量表・土質試験結果一覧表・地盤定数一覧表・N値集計表のExcel出力までです。考察と最終確認は技術者が担います。
- Q.自社の報告書様式に合わせられますか?
- A.自社の標準図を登録しておけば、どの報告書でも同じ図を使い回せ、体裁をそろえられます。
- Q.電子納品用のデータまで出力できますか?
- A.出力はWordとExcelの成果物です。電子納品で提出する柱状図のXMLは柱状図作成ソフトなどで別に作るのが一般的です。CAMELで作った案件は蓄積され、過去案件を地図から検索できます。

この記事の監修
小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役
北海道大学工学部卒。建設コンサルタントの株式会社日水コンで、土木設計と工事監理に従事。リクルートからの業務委託で新規事業開発も経験。現在はサファリテックの代表取締役として、建設・土木向けAIプロダクトの開発を率いている。
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CAMEL(地質調査AI)
柱状図や土質試験のPDFを読み取り、N値の抽出から地盤定数の算出、報告書のドラフトと図表の作成までを支援するAIです。
- 柱状図・土質試験PDFの読み取り(技術者の確認が前提)
- N値の換算と、地盤定数(γt・c・φ・E)の算出根拠つき出力
- 報告書 第1〜5章のドラフトと、N値分布図・断面図・柱状図綴りの作図
導入企業での実業務時間にもとづく試算では、報告書作成が約50時間から約35時間になります。
地質調査AI CAMEL の詳細