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地質調査DX 更新

ボーリング調査のデータ化|何をデータにし、AIと人がどう分担するか

ボーリング調査のデータ化とは、柱状図や土質試験結果を、検索・集計・換算に使える形にすることです。読み取りと転記はAIに任せ、層の区分と採用値は技術者が決める。この分担と、データ化した後にできることを示します。

データ化でいちばん時間がかかるのは、柱状図と試験成績表の転記です。この転記は地質調査AI「CAMEL」に任せられます。

小林 由快

監修
小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役

ボーリング調査のデータ化とは、紙やPDFの柱状図に記録された深度・土質・N値・地下水位などを読み取り、検索・集計・換算に使える形にすることです。対象は柱状図と土質試験結果で、読み取り・転記と定型計算はAIで自動化でき、層の区分と採用値は人が判断します。データ化した後は、地盤定数の算出、断面図の作成、電子納品の前処理に使えます。

地質調査DXの全体像(なぜ今か・始める順序)は地質調査DXの始め方、工程ごとのボトルネックはボーリング調査DXを工程別に進めるで扱っています。報告書づくりをAIで引き受ける仕組みは地質調査AI「CAMEL」で紹介しています。

何をデータ化するのか?

データ化するのは、柱状図に記された深度ごとの土質区分やN値、地下水位などと、試験結果、調査地点の位置情報です。

柱状図に記された情報

ボーリング柱状図には、深度ごとの土質区分、色調、N値、試料採取の記録、地下水位などが層状に記載されています。これらは調査の一次情報で、データ化の中心です。深度と各項目の対応を崩さずに拾うことが、後工程の精度を左右します。

N値・試験結果と位置情報

標準貫入試験のN値や、室内土質試験の結果(粒度・含水比・一軸圧縮強度など)も対象です。さらに、調査地点の座標・標高・調査日・ボーリング番号がそろって初めて、地図上での検索や近隣との比較ができます。

手作業ではどこが詰まるのか?

詰まるのは、孔数に応じて増える転記の時間、転記ミス、人による整理ルールの違い、紙のままで再利用できない過去資料の4点です。

  • 深度方向のデータ量が多く、孔数が増えると転記だけで相当な時間がかかる
  • 数値の読み違い・行のずれ・単位の取り違えといった転記ミスが一定の割合で起きる
  • 誰がどのルールで整理したかが人によって違い、後から検証しにくい
  • 紙・スキャンPDFのままの過去資料は、検索も比較もできず再利用できない

AIに任せる工程と、人が判断する工程は?

AIによるデータ化は、すべてを機械任せにするものではありません。サファリテックの地質調査AI「CAMEL」は、柱状図や土質試験のPDFを読み取ってN値を整理し、設計指針を選んで地盤定数を算出し、報告書ドラフト(Word)と集計表(Excel)にまとめます。読み取った値は原典と突き合わせて補正でき、疑わしい値は要確認として表示されるため、確かめながら使えます。詳しくはサービス資料をご覧ください。

一方、地層区分の解釈や、複数の試験結果を突き合わせた妥当性の判断は技術者の仕事です。孔をまたいで同じ層をつなぐ層序対比もここに入ります。導入時は、まず数件で読み取り精度を確かめ、様式ごとの癖をつかんでから対象を広げるのが確実です。

ボーリング調査のデータ化で、AIが担う工程(読み取り・転記・紐づけ・図表)と人が判断する工程(地層区分・採用値・検図・考察)の対比
転記と整理はAI、判断と責任は技術者に残ります。

データ化した後に何ができるのか?

近隣ボーリングとの比較や地図上での検索ができるようになり、社内の地質データとして次の案件で再利用できます。

  • 近隣ボーリングと比べて、地層の連続性や地盤の傾向を面で把握できる
  • 位置情報と紐づくので、地図上から「この一帯の過去調査」を検索できる
  • 社内の地質データとして蓄積され、次の案件でそのまま参照・再利用できる

電子納品を見据えたデータ化

公共事業では電子納品が求められ、決められた様式のXMLなどで提出する必要があります。柱状図から深度・土質・N値を構造化したデータとして取り出しておけば、XMLを作るときの入力元がそろった状態になり、電子納品の前処理になります。

定型作業はAIに任せ、技術者は解釈と妥当性の判断に集中する。まず手元の数件で精度を確かめ、確認しながら対象を広げていくのが確実な進め方です。

Q.手書きの古い柱状図もデータ化できますか?
A.手書き・スキャン・PDFの柱状図に対応します。原本の状態によって読み取り精度が変わるため、まず数件で精度を確かめてから対象を広げるのが確実です。
Q.どの工程が自動化でき、どこは人の判断が要りますか?
A.柱状図やN値の読み取り・転記、地盤定数の定型的な計算はAIで自動化できます。地層区分の解釈や最終的な妥当性の確認は技術者が判断します。
Q.データ化した後はどう活用できますか?
A.近隣ボーリングとの比較、地図上での検索、社内での蓄積・再利用がしやすくなり、次の案件の効率化にもつながります。
小林 由快

この記事の監修

小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役

北海道大学工学部卒。建設コンサルタントの株式会社日水コンで、土木設計と工事監理に従事。リクルートからの業務委託で新規事業開発も経験。現在はサファリテックの代表取締役として、建設・土木向けAIプロダクトの開発を率いている。

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柱状図や土質試験のPDFを読み取り、N値の抽出から地盤定数の算出、報告書のドラフトと図表の作成までを支援するAIです。

  • 柱状図・土質試験PDFの読み取り(技術者の確認が前提)
  • N値の換算と、地盤定数(γt・c・φ・E)の算出根拠つき出力
  • 報告書 第1〜5章のドラフトと、N値分布図・断面図・柱状図綴りの作図

導入企業での実業務時間にもとづく試算では、報告書作成が約50時間から約35時間になります。

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