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建設AI2026.10.08

会話式AIとAIエージェントの違い|建設コンサルタントの作業で比べると

会話式AIとAIエージェントの違いを、建設コンサルタントの5つの作業で比べました。安全に使うための設定と、始め方も図で整理しています。

小林 由快

監修
小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役

会話式AIとAIエージェントの違いは、資料を運んで答えを書き写すのが人か、AIかです。会話式AIでは、人が資料を貼り付け、返ってきた答えをExcelや報告書に写します。AIエージェントは、指定したフォルダの資料を自分で開いて読み、決めた形のファイルを作って保存するところまで行います。

会話式AIとAIエージェントの流れの比較図。会話式AIは人が資料を貼り付け、AIが答えを返し、人がExcelに写す。AIエージェントは人が頼むと、AIが資料を読んでExcelを作って保存し、人は確かめて直す
会話式AIでは、AIと資料の間を人が往復します。

この記事は、建設コンサルタントの日水コンで土木設計と工事監理に携わってきた、サファリテック代表の小林由快が監修しています。

会話式AIとは、AIエージェントとは

会話式AIは、ChatGPT・Gemini・Copilot・Claudeなどを、ブラウザやアプリの会話の画面で使う使い方です。質問や資料を入れると、答えが画面に返ってきます。AIエージェントは、同じAIにパソコンの中のファイルを読み書きさせ、手順を自分で進めさせる使い方です。代表的なものに、ClaudeをパソコンやフォルダとつなぐClaude Codeがあります。

どちらも中で動いているAIは同じ種類です。違うのは、AIが手を出せる範囲です。会話式AIは画面の中だけで答え、AIエージェントはファイルを開く・作る・保存するところまで手を出せます。

建設コンサルタントの作業で比べると

差が大きく出るのは、同じ手順を何十回も繰り返す作業と、決まった体裁のファイルに書き出す作業です。

建設コンサルタントの5つの作業(縦断図の読み取り、報告書の概要版、比較検討表、資料PDFからの抜き出し、誤字脱字のチェック)を、会話式AIとAIエージェントで比べた表
会話式AIでは1件ずつ貼り付けて写す作業が、エージェントではフォルダ単位でまとめて進みます。

たとえば他社のソフトで描かれた縦断図を、自社のソフトに入れるためにExcelへ起こし直す作業です。会話式AIでは図面を1枚ずつ貼り、返ってきた数値を手で写すことになります。AIエージェントなら、図面のフォルダを指定して「この項目順でExcelに書き出す」と頼めば、読み取りから保存まで進みます。技術者は、できたExcelを図面と見比べて確かめます。

一方で、ちょっとした文章の言い換えや、考えを整理するための相談なら、会話式AIで十分です。全部をエージェントにする必要はありません。任せられる作業を頼み方の例つきで並べたものが建設コンサルタントがAIエージェントに任せられる業務8つです。

ChatGPTやCopilot、建設業向けのAIチャットをすでに入れている会社へ

ChatGPT、Microsoft Copilot、Gemini、あるいは基準や法規の確認・過去の事例の検索に答えてくれる建設業向けのAIチャットサービスを、すでに入れている会社も多いと思います。こうしたAIチャットは、質問に答えることと探すことが得意なので、そのまま使い続けて構いません。AIエージェントが受け持つのは、答えをもらった後の、ファイルを開く・数値を写す・表にまとめる・保存するという作業です。

建設業向けのAIチャットとAIエージェントの使い分けの図。AIチャットは基準や法規を確かめる、過去の事例を探す、社内の決まりを聞くといった探す・確かめる作業。AIエージェントはファイルを開いて読む、数値を写して表にまとめる、決めた場所に保存するといった作業して保存する仕事
探す・確かめるのはAIチャット、作業して保存するのはAIエージェントと分けて使います。

安全に使うために、最初に決める3つのこと

AIエージェントはファイルに手を出せる分、使い始める前の設定が大事です。研修でも、最初にこの3つを一緒に設定します。

AIエージェントを安全に使うための3つの設定。1 学習に使わせない、2 触れるフォルダを決めて消してはいけないフォルダには触らせない、3 削除・上書き・送信の前に人に確認させる
設定は一度決めれば、毎回の作業で意識する必要はありません。

1つ目の学習の扱いは、サービスと契約の種類で既定値が違います。どのサービスでどう設定するかは業務で使う生成AIの選び方、業務データを入れてよいかの確認点は業務データを入れてよい生成AIの選び方で整理しています。

AIエージェントの始め方

AIエージェントの始め方の3段階。1 会話で頼み方に慣れる、2 毎回同じ手順の作業を1つエージェントに任せる、3 うまくいった頼み方を指示書に残して繰り返す
最初の1つは、毎回同じ手順で、仕上がりを確かめやすい作業を選びます。

最初に任せる作業は、仕上がりを元の資料と見比べて確かめられるものが向いています。縦断図や資料PDFからの書き出しは、正しいかどうかをすぐに確かめられるので、1本目に向いています。うまくいった頼み方を指示書に残しておくと、次からは同じ品質で繰り返せます。

よくある質問

Q.会話式AIとAIエージェントは、別のサービスですか?
A.同じAIを、違う形で使っていると考えてください。たとえばClaudeは、会話の画面で使えば会話式AI、Claude Codeでパソコンのファイルを読み書きさせればAIエージェントになります。ChatGPTやGeminiにも、エージェントとして使うための道具が用意されています。
Q.AIエージェントを使うのに、プログラミングの知識は要りますか?
A.要りません。日本語で作業を頼み、出てきたファイルを確かめるのが基本の使い方です。最初の導入と安全のための設定だけは手順があるので、研修ではそこから一緒に行います。
Q.AIエージェントが、大事なファイルを消してしまうことはありませんか?
A.使い始める前に、触れてよいフォルダと、削除や上書きの前に必ず人に確認させる設定を入れておきます。消してはいけないフォルダは、最初から作業の範囲に入れません。
Q.作業にはどのくらい時間がかかりますか?
A.報告書の概要版づくり程度なら数分から十数分です。100ページを超える報告書を読み込むような重い作業では1時間ほどかかることもありますが、AIが作業している間、人は別の仕事を進められます。

建設コンサルタントのAI活用の全体像は建設コンサルタントのAI活用で、照査や計算のように作り込みが要る部分は建設コンサルタントのAIで紹介しています。

小林 由快

この記事の監修

小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役

北海道大学工学部卒。建設コンサルタントの株式会社日水コンで、土木設計と工事監理に従事。リクルートからの業務委託で新規事業開発も経験。現在はサファリテックの代表取締役として、建設・土木向けAIプロダクトの開発を率いている。

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建設コンサルタント出身の代表が、貴社のAI活用を3つの頼み方で支えます。自分たちでAIエージェントを使いこなす単発の研修と月額のAI顧問、照査や計算を仕組みにする受託開発です。

  • 図面の読み取り、報告書の概要版、比較検討表など、貴社の業務を題材に進める
  • AIチャットで探した後の、写す・まとめる・保存する作業までAIエージェントに任せる
  • 照査・計算・積算は、小さく試してから仕組みに作り込む

少人数の事務所でも、研修やAI顧問から始められます。ご相談は無料です。