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建設AI2026.09.24

生成AIで照査・積算はどこまでできるか|既製品で足りる作業と作り込みが要る作業(建設コンサル業務)

建設コンサルタントの業務でAIに任せられるのは、基準書を探す・数値を突き合わせる・下書きを作る作業です。設計条件や照査の判断は技術者に残ります。既製品で足りる範囲、作り込みが要る範囲、何から始めるかを5枚の図で示します。

既製品で足りる作業と作り込みが要る作業の切り分けは、建設コンサルタントAIでご相談の段階からお手伝いします。

小林 由快

監修
小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役

照査や積算の業務で生成AIに任せられるのは、基準書を探す、計算書の数値を突き合わせる、報告書の下書きを作るといった作業です。設計条件の決定や照査結果の判断は技術者に残り、探す・写す・突き合わせる時間が減った分を、判断に回せます。サファリテックの建設コンサルタントAIでは、伴走型のAI研修と受託開発の2つの頼み方でこの切り分けからお手伝いします。

AIに任せる作業(基準書を探す、数値を突き合わせる、下書きを作る)と、技術者に残る判断(設計条件を決める、基準を選ぶ、照査を判断する)の対比図
AIが引き受けるのは、判断の前の下ごしらえです。

この記事は、建設コンサルタントの日水コンで土木設計と工事監理に携わってきた、サファリテック代表の小林由快が監修しています。

照査・積算でAIにできること、作り込みが要ること

AIの仕組みを層に分けると、既製の自社AIサービスが用意しているのは図の灰色の部分までです。緑の部分は業務ごとのルールそのものなので、既製品には入っていません。

照査・積算に使うAIの構成図。画面、API・認証・ログ、文書検索、生成AIは既製品でも実現でき、計算・照査、積算ルール、精度の測り方は作り込みが要る
灰色は既製のAIサービスでも実現できる部分、緑は作り込みが要る部分です。

基準書を登録して質問に答えさせるだけなら、Dify や Microsoft Copilot などの既製品で足ります。開発が必要になるのは、計算・照査・積算のように業務のルールを組み込む部分と、答えが正しいかを測る仕組みです。

数量計算書の照査は、AIでどう変わるか

照査では、計算式から検算した値と記載値を突き合わせ、食い違いのある行だけを技術者に返します。1行ずつ追う作業が、食い違いの理由を確かめる作業に変わります。

数量計算書の照査のビフォーアフター。いまは全行を目で検算しているが、AIで照査すると食い違いのある型枠の行だけが要確認として返ってくる
行の内容は例です。計算そのものは生成AIに任せず、規則として組みます。

工程ごとの向き不向きは国交省の生成AI利活用通知と建設コンサル業務で詳しく整理しています。

何から始めればよいか

始め方は、AIに任せたい業務で決まります。いちばん時間を取られている業務を1つ選び、図のどこに当たるかを見てください。

何から始めるかの判定図。基準書の検索と質問対応なら既製品で始める、数量計算書や設計計算の照査なら検証(PoC)から、積算や図面の読み取りなら段階的に作り込む
検索だけなら、開発を頼む前に既製品で試すのが順当です。

照査・積算のAIは、どう作り始めるか

導入の4段階(切り分け、検証、本構築、運用)と、検証でやること(基準書・要領、数量計算書2〜3本、質問と正解30〜50問を用意し、正答率で判断する)
いきなり全体を作らず、検証の正答率を見てから本構築の範囲を決めます。

検証では、貴社の技術者に実務で出てくる質問と正解を作っていただき、その正答率でどこまで任せられるかを判断します。積算のように難しい業務はいったん検証から外し、結果を見て本構築に入れるかを決めます。費用もまず検証の範囲で見積もるので、無駄が出ません。

直轄業務で使う場合は、生成AI利活用計画書の提出が要ることがあります。書き方は生成AI利活用計画書とはをご覧ください。

サファリテックの頼み方は2つです。自分たちで使いこなせるまで月額で付き合う伴走型のAI研修と、決まった照査や計算を任せる開発です(2つの頼み方)。研修で扱うAIエージェントは会話式AIとAIエージェントの違い、AIの選び方は業務で使う生成AIの選び方、任せられる作業の例は建設コンサルタントがAIエージェントに任せられる業務8つにまとめています。

よくある質問

Q.照査や積算の業務で、AIは何に使えますか?
A.基準書・要領や過去成果の検索と質問対応、数量計算書の照査、設計計算の検算、報告書や照査報告の下書きに使えます。照査や検算は、計算を規則として組み、生成AIには根拠の提示と説明を任せる形にします。
Q.基準書の検索だけなら、開発を頼む必要はありますか?
A.多くの場合、必要ありません。基準書を登録して質問に答えさせる使い方は、既製の自社AIサービスや Dify、Microsoft Copilot などでほぼ実現できます。開発が必要になるのは、数量計算書の照査や積算基準の当てはめのように、業務のルールを組み込む部分です。
Q.計算や積算を生成AIに任せてよいですか?
A.計算そのものを生成AIに任せるのは避けてください。数量や単価の計算は規則として組み、生成AIには該当する基準の提示と、結果の根拠や注意点の説明を任せます。最終的な判断は技術者が行う前提です。
小林 由快

この記事の監修

小林 由快株式会社サファリテック 代表取締役

北海道大学工学部卒。建設コンサルタントの株式会社日水コンで、土木設計と工事監理に従事。リクルートからの業務委託で新規事業開発も経験。現在はサファリテックの代表取締役として、建設・土木向けAIプロダクトの開発を率いている。

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建設コンサルタント出身の代表が、貴社のAI活用を2つの頼み方で支えます。自分たちでAIエージェントを使いこなせるまで付き合う伴走型のAI研修と、照査や計算を仕組みにする受託開発です。

  • 図面の読み取り、報告書の概要版、比較検討表など、貴社の業務を題材に進める
  • AIチャットで探した後の、写す・まとめる・保存する作業までAIエージェントに任せる
  • 照査・計算・積算は、小さく試してから仕組みに作り込む

少人数の事務所でも、伴走型のAI研修から始められます。ご相談は無料です。