公共事業の地質・土質調査では、成果を紙だけでなく電子データで納める電子納品が求められます。ボーリングデータもその対象で、決められた様式に沿ってデータを整える必要があります。本記事では、電子納品の全体像と、実務でつまずきやすいポイント、そして作業を効率化する方法を整理します。
電子納品とは何か
電子納品とは、調査・設計・工事の成果物を電子データとして納品する仕組みです。地質・土質分野では、国土交通省の地質・土質調査成果電子納品要領に沿って、ボーリング柱状図や土質試験結果などを規定の形式でまとめます。目的は、成果を後から検索・再利用しやすい形で蓄積し、発注者・受注者の双方が資産として活かせるようにすることです。
ボーリングデータの電子納品で扱う主なもの
- ボーリング交換用データ(XML):柱状図の情報を、要領で定められた様式に沿ってXML形式で表現したもの
- 電子柱状図:所定の様式で作成し、閲覧・提出用に整えた柱状図
- 土質試験結果ほかの付属データ:粒度・物理試験などの成果を要領に沿ってファイル化したもの
実務でつまずきやすいポイント
- 要領は改訂されるため、案件ごとに対応版を確認する必要がある
- 過去の柱状図が紙やPDFのままだと、電子納品用に一から起こす手間が発生する
- XMLの整合や様式適合の確認は、手作業だと時間がかかりミスも起きやすい
- 電子納品用のデータ整備と報告書作成が別作業になり、二度手間になりやすい
データ化と報告書作成をAIで効率化する
電子納品そのものは要領に沿った様式対応の作業ですが、その前段にあるデータ化と、並行して発生する報告書作成は、AIで効率化できます。サファリテックの地質調査AI「CAMEL」は、紙・PDFのボーリング柱状図や土質試験結果を読み取り、N値の抽出から地盤定数の算出、報告書(Excel・Word)の作成までを自動化します。読み取り精度は概ね90%程度で、原典PDFと枠を重ねた照合・補正もできます。
なお、電子納品用のボーリング交換用データ(XML)の自動出力は、今後の対応として計画している機能です。現時点のCAMELは、データ抽出・地盤定数算出・報告書作成(Excel・Word)を対象としています。柱状図から深度・土質・N値を構造化データとして取り出しておけば、電子納品を見据えたデータ化の前処理として活用できます。
- Q.ボーリングデータの電子納品には何が必要ですか?
- A.要領に沿ったボーリング交換用データ(XML)、電子柱状図、付属の試験データなどを、規定の様式で用意します。
- Q.紙の古い柱状図も電子納品用にできますか?
- A.まずデータ化が必要です。CAMELで柱状図PDFを読み取り、データ化・報告書化の工程を効率化できます。電子納品用のXML自動出力は今後の対応予定です。
- Q.CAMELは電子納品用のXMLまで出力できますか?
- A.現時点ではExcel・Word出力に対応し、XML自動出力は今後の対応予定です。電子納品を見据えたデータ化の前処理には活用できます。
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監修:株式会社サファリテック(地質調査の実務とAI開発の知見に基づき、内容を確認しています)
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